HOMEメタボリックシンドロームがんの予防・早期発見生活習慣病Q&A

HOME >栄養士からの情報発信メニュー

栄養士からの情報発信メニュー

高血圧の方の食事療法

高血圧の方の食事療法

高血圧はすぐに症状は見られませんが、血圧の高い状態が続くと血管がもろくなり、動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。症状が無くても放置せず、血圧をコントロールしていきましょう。

食事療法のポイント

1塩分を制限する

塩分の摂りすぎが血圧を上げることはよく知られています。主な理由としては、体内にナトリウムと水分が溜まり、血液の量が増えることと、ナトリウムが血管を収縮させ狭くすることが考えられます。

※個人差もあり、塩分をたくさんとっても血圧が上がらない人もいます。

<例>

塩鮭  1切れ(100g)塩分2.6g
たくわん  3切れ(30g)塩分1.3g
ハム  3枚  塩分1.4g
梅干し  大1個  塩分2.2g
昆布佃煮  10g  塩分0.7g

塩分を制限する

※汁物は一日一回まで。具を多く、汁は少なめにしましょう。

※麺類は控える。麺類には塩分が多く含まれています。スープも残すようにしましょう。

※香辛料やお酢、かんきつ類の酸味(レモン、柚子、すだちなど)を利用しましょう。しょうがや青しそ、みつば、みょうがなどの香味野菜を利用しても薄味でおいしく食べられます。

※減塩しょうゆ、だしを入れた割りしょうゆを利用しましょう。減塩しょうゆの塩分量は普通のしょうゆの約半分です。

※かつおや昆布などでだしを濃くとり、しょうゆや塩などの調味料を少なくしましょう。

2栄養バランスのとれた食事

主食(米やパンなど)+魚、肉、豆腐、卵などを使った主菜+野菜を使った副菜がそろった食事を摂りましょう。
特に野菜は、体内の余分な塩分を排出する作用のあるカリウムが多く含まれているので、毎食摂るようにしましょう。
果物にもカリウムやビタミンが多く含まれています(糖分も含まれているので摂りすぎに注意しましょう)。

※ただし、腎臓障害のある方はカリウムの摂りすぎは危険なこともありますので、主治医に相談しましょう。

(監修:管理栄養士 山下 由美)

このページのトップへ

高脂血症の方の食事療法

高脂血症というのは、血液中の脂質、具体的にはコレステロールや中性脂肪が、多過ぎる状態です。
コレステロールや動物性脂肪を多く含むものをできるだけひかえるようにしましょう。

食事療法のポイント

1まずは、エネルギーを適正に

エネルギーをとりすぎると、肝臓でのコレステロールの合成が促進されます。食事療法の第1は、1日にとる食事のエネルギー(カロリー)を適正にすることです。

摂取エネルギー=標準体重×身体活動量
★標準体重=身長(m)×身長(m)×22

★身体活動量とは...
・軽労働者(デスクワーク主体):25〜30kcal
・中労働者(立ち仕事主体):30〜35kcal
・重労働者(力仕事):35kcal


2コレステロールの摂取量を1日300mg以下に抑えましょう

<コレステロールを多く含む食品>

  食品類 目安量(g)

コレステ
ロール量(g)

肉類  鶏レバー  1人前(60) 222
 豚レバー  1人前(60) 150
 牛レバー   1人前(60) 144
 鶏手羽肉  1人前(100) 120
 鶏もも皮つき  1人前(100) 98
 鶏むね皮つき  1人前(100) 79
魚類  いくら  1人前(30) 144
 たらこ  1/2腹(40) 140
 うなぎ蒲焼  1串(60) 138
 いか(生)  1/3杯(80) 280
 かずのこ  1人前(30) 111
 ししゃも  2尾(50) 115
 うに  2〜3個(30) 87
卵類  鶏卵  中1個(50) 210
 卵黄  中1個(18) 252
乳製品  プロセスチーズ  2枚(40) 31
油脂類  有塩バター  大さじ1杯(10) 21
 ラード  大さじ1杯(10) 10
菓子類  シュークリーム  1個(50) 125
 クリームパン  1個(50) 104
 カステラ  1切れ(60) 96
 ショートケーキ  1切れ(60) 90
 カスタードプリン  1個(60) 84

☆卵やレバーに多く含まれています。
☆魚卵は少量で多くのコレステロールが含まれているので、注意しましょう。
☆バターやラードなどはコレステロールが多いので、油を使う時は植物性の油を使うようにしましょう。
☆菓子類(主に洋菓子)には、バターや生クリームなどの動物性脂肪が多く含まれています。
また、砂糖などの糖分も大量に摂取してしまいます。

3肉のおかずの頻度は少なくし、魚・大豆のおかずを増やしましょう。

肉の脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸は、コレステロールを増加させる働きを持っています。多く摂りすぎると動脈硬化の原因となります。
魚の脂肪に多く含まれる不飽和脂肪酸は、血中の悪玉コレステロールを少なくし、血液をサラサラにするなどの働きを持っています。
DHA(ドコサヘキサエン酸)やEHA(エイコサペンタエン酸)が代表的です。
これらは、青魚に多く含まれています。(さば、いわし、あじ、ぶり、さんまなど)
大豆のたんぱく質は、コレステロールを低下させ、肥満予防にもなると言われています。

4食物繊維をたっぷり摂りましょう

食物繊維はコレステロールの吸収を抑制し、体外へ排出する働きを持っていると言われています。
野菜や海藻類、きのこ類に含まれています。

5牛乳・乳製品は低脂肪のものを摂取しましょう
6アルコールを飲むなら適量に。(主治医に相談の上)

適量とは。。。
日本酒なら1合
ビールなら中瓶1本

このページのトップへ

糖尿病の方の食事療法

糖尿病の方の食事療法

糖尿病の食事療法は、正しい食習慣とともに、過食を避け、偏食せずに規則正しい食事をすることです。
1日の摂取エネルギー量を制限し、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよくとります。なるべく毎日決まった時間に、1日3回食事を取るように心がけましょう。

食事療法のポイント

1適正なエネルギー量の食事をとりましょう

血糖値の上がり過ぎをおさえ、正常な状態に変えていくためには、日常の生活に必要な量の食事をし、それ以上の余分なエネルギー量をとらないようにすることです。
エネルギー摂取量は、1日に必要なエネルギー量は、年齢、性、身長、体重、活動量などを考慮して設定されます。一人ひとり適正エネルギー量は異なりますので、医師から指示された量を守りましょう。

2一日3回規則正しく、時間をかけて食べる

血糖値を安定させるためには、食事を規則正しくとることが大切。
朝食を抜いたり、食事時間が不規則だったりすると、エネルギー量がかたよってしまいます。寝る前3時間の間に食べるのもよくありません。ゆっくりよくかんで、時間をかけて食べましょう。

3栄養のバランスが偏らないようにしましょう

最も重要なポイントは、栄養バランスを取ることです。
食品に含まれる栄養素には、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル等があり、それに過不足のないバランスのとれた献立をたてることが大切です。

4禁酒がおすすめ

アルコール類は高エネルギーである上に、つい量が多くなったり、もっとも危険な食べ過ぎや過エネルギーを招きやすいので、ご注意を。

5のどが渇いたときは、ジュースではなくお茶やお水を飲むように
5体重を標準体重に近付けるように心がける

糖尿病食事療法メニュー

献立を考えるとき

・野菜は300g以上とるようにしましょう。
・海藻類やきのこ類でかさましを。満腹感を得ることができます。
・間食するなら、牛乳や果物で。スナック菓子や甘いお菓子は糖分や脂質のとりすぎになり、血糖値
のコントロールによくありません。
・味は薄味にして、食品の持ち味を楽しみましょう。
にぼしや昆布、かつおでたっぷりおいしいだしをとるのも良い。
・同じ肉や魚でも、かさの多いものを選択する。
(脂身肉→赤身肉、魚切り身→お頭つき、骨付き)

食生活全体についての留意点

・規則正しい食生活を続けましょう。(食事は抜かず、3食きっちりと。栄養のバランス良く。適量。)
・よくかんで食べましょう。
・偏食しないように心がけましょう。
・のどが渇いたときは、ジュースではなくお茶やお水を飲むようにしましょう。
・体重を標準体重に近付けるように心がける。


糖尿病食1600kcal

 朝
 料理名

 材料名

 分量(g)
 ごはん

 飯

150
 納豆

 納豆

40

 ねぎ

3

 しょうゆ

4
 金平ごぼう

 ごぼう

30

 人参

10

 こんにゃく

10

 油

3

 砂糖

2

 しょうゆ

4
 味噌汁     

 じゃがいも

55

 玉ねぎ

40

 みつば

5

 わかめ

0.5

 みそ

12

 出し汁

 
 昼
 料理名  材料名  分量(g)
 ごはん  飯 150
 野菜炒め  豚もも 60
 キャベツ 40
 玉ねぎ 30
 もやし 30
 ピーマン 20
 生しいたけ 20
 油 5
 塩 1.3
 こしょう  
 添えトマト  トマト 50
 煮物  かぼちゃ 45
   出し汁  
   しょうゆ 3
 ごま和え  ほうれん草 60
   ごま 3
   しょうゆ 3
 果物  りんご 150
 間食
 牛乳  牛乳 180ml


 夜
 料理名  材料名  分量(g)
 ごはん  飯 150
 塩焼き  あじ 60
   塩  
 炊き合わせ  厚揚げ 60
   大根 60
   しめじ 20
   いんげん 10
   砂糖 3
   しょうゆ 6
   出し汁  
 ふかし芋  さつまいも 60
 果物  オレンジ 100

・1400kcaにしたい場合、
昼・夕のごはんの量を150g→100gにし、朝の味噌汁からじゃがいもを抜く。

・1200kcaにしたい場合は、
ごはんの量を150g→100gにし、朝の味噌汁からじゃがいも、昼の炊き合わせから厚揚げを抜き、昼のかぼちゃの煮物を抜く。

このページのトップへ

Copyright(C)2009 MIYAKE CLINIC. All rights reserved.
【掲載の記事・写真・イラストなどの無断複写・転載等を禁じます。】